恩送り(ペイフォワード)

一人の一歩が、未来の誰かの背中を押す

恩送り(ペイフォワード)とは、受けた恩をその人に返すのではなく、次の誰かに渡していくことです。
これに対して恩返し(ペイバック)は、自分が受けた恩を直接その相手に返すことを指します。
ペイバックは“1対1”の関係で完結しますが、恩送り(ペイフォワード)は“1対未来”の関係で広がり、恩の連鎖が地域や社会全体へ波及していきます。

ごわすが目指すのは、この恩送りが当たり前のように息づく社会です。
それは個人の力だけでなく、仲間、地域、企業がつながることで、大きな輪となり、誰一人取り残さない社会を実現していきます。

私たちが大切にしていること

私たちは「障がいの有無や年齢、性別を越えて、同じ空間・同じ時間を楽しみ、互いを理解し尊重し合う社会」を目指しています。
一歩を踏み出す誰かの背中を、次の誰かが見て勇気をもらう──
そんな連鎖を生み出すのが恩送りです。

代表理事 福島圭一郎の言葉

人の背中は、言葉以上に多くを語ります。
自分の行動が誰かの希望になる、その瞬間をこれからも増やしていきたい。
恩送りは、その希望をつなぐ架け橋です。

私は、これまで多くの方々に支えられ、挑戦の機会をいただいてきました。
時には失敗もありましたが、そのたびに誰かが背中を押してくれたおかげで立ち上がることができました。
その経験から強く思うのは、「挑戦は一人では続かない」ということです。
人は、誰かに支えられ、時に見守られながら、一歩を踏み出せる生き物です。

恩送りの仕組みは、その一歩を次の人へ渡していく流れをつくります。
自分の経験や学び、そして感謝の気持ちを未来の誰かに託すこと。
それが社会を変える大きな力になると信じています。
これからも、私たちの活動を通じて、多くの人の挑戦と笑顔を生み出していきます。

アンバサダー 横田久世の想い

40歳で突然の病により両足と両手の指を失った横田さんは、仲間や支援者からの恩を力に変え、ホノルルマラソンを完走しました。

「支えられてきたからこそ、今度は応援する側に回る。
それが私にできる恩送りです。」

病気で全てを失ったと思った時期、私を救ってくれたのは周りの人たちの存在でした。
走ることはもちろん、日々の生活すら困難な中で、励ましや寄り添いの言葉が、どれほど心の支えになったか計り知れません。
ホノルルマラソンのゴールテープを切った瞬間、「私は一人じゃなかった」という確信が胸に広がりました。

挑戦は、自分だけでなく、見ている人の未来も変える力があります。
誰かが前を向いて進む姿は、必ず他の誰かの勇気になります。
だからこそ、これからは私がその姿を見せる番です。
挑戦する人を全力で支え、応援し、次の世代へと希望をつなぐ。
それが私の使命であり、恩送りの形だと思っています。

一般社団法人アンバサダー
横田久世

恩送りが息づく主な活動

「大人の背中は道しるべ」プロジェクト

時間制限のないホノルルマラソンで、挑戦者の背中が次世代への道しるべとなる姿を世界に届けます。
支え合いながらゴールを目指すその姿は、見た人に勇気と希望を与えます。

VES!
(火の国まつり インクルーシブチーム)

熊本の夏を彩る火の国まつりに、障がいの有無や背景を超えた参加者が集結。
踊りと笑顔で街を包み込み、地域の人々をつなげます。

地域活動
(市川江戸川ハーフマラソン・子ども食堂・eスポーツ)

市川江戸川ハーフマラソン:地域企業と協力し、子どもたちへの支援と地域活性を両立するランイベント。

子ども食堂:毎月開催し、焼肉弁当や温かい食事を通じて子どもや家庭に笑顔と安心を届けています。

eスポーツイベント:世代や立場を超えて交流できる場を提供し、障がいの有無に関わらず誰もが楽しめる新しい地域コミュニティを育てています。

恩送りの循環

ごわすの活動は、一度の支援が次の誰かへ、さらにその次へと渡っていく「循環型の支援」です。
ペイバック(恩返し)が“くれた人に返す”のに対し、ペイフォワード(恩送り)は“次の誰かに渡す”こと。
これが、地域全体の活力を生み出す仕組みです。

私たちが大切にしているのは、「その場限りの助け合い」ではなく、未来へと続いていく助け合いの輪です。
ある人が受け取った優しさや応援は、その人の中で力となり、やがて新たな誰かを支える行動へと変わります。
そうして生まれた小さな一歩が、別の場所で別の誰かの背中を押し、その人の挑戦を支える──
この連鎖こそが、私たちの描く恩送りの真骨頂です。

例えば、ホノルルマラソンで挑戦者を応援した人が、その感動を胸に地域の子ども食堂を支えるようになることがあります。
あるいは、火の国まつりの笑顔に触れた観客が、自分の街でインクルーシブなイベントを立ち上げることもあります。
こうして「恩」はかたちを変え、地域を越え、世代を超えて流れ続けていきます。

恩送りの魅力は、返礼や見返りを求めないからこそ、人と人とのつながりが純粋な信頼で育まれる点にあります。
そしてこの循環は、一度動き出すと加速度的に広がり、最初の一歩を踏み出した人の想像を超える数の笑顔と挑戦を生み出します。
私たちは、その最初のきっかけをつくる役割を担い、恩送りの火を絶やさず、より多くの場所でその炎を灯し続けます。

あなたも恩送りの一員に

  • イベントに参加する
  • ボランティアとして関わる
  • 協賛や寄付で活動を支える
  • SNSや口コミで広める

どんな形でも構いません。
あなたの行動が、誰かの希望につながります。

一歩の支援が生み出す希望の連鎖

あなたからいただいた恩送り(ペイフォワード)の支援は、まず活動の現場で直接的な力になります。
例えば、イベントの運営費や会場設備、参加者の安全を守るためのサポート体制の整備に充てられます。
ホノルルマラソンの挑戦者であれば、義足のメンテナンスやトレーニング環境の確保、渡航費や宿泊費の一部として活用されます。
火の国まつりでは、提灯や衣装、介助スタッフの配置費用になり、誰もが安心して参加できる環境づくりを実現します。

さらに、地域活動では子ども食堂の食材やお弁当の調達、eスポーツイベントの機材や会場費など、笑顔の場を支えるための運営費として生かされます。
そして、そこで生まれた笑顔や挑戦のエピソードが次の人を動かし、新たな支援の輪が広がっていきます。

この流れは一度きりで終わることはありません。あなたの支援が生んだ笑顔は、やがて受け取った人の心を動かし、その人がまた別の誰かを応援するきっかけになります。
こうして、1つの支援が何倍にも広がり、未来の誰かの背中を押し続ける──
それが、私たちの描く恩送りの仕組みです。

あなたの一歩が、未来の背中を押す

あなたが今、このページを読んで感じた「何かしたい」という気持ち──
それは、未来を変える最初の一歩であり、これから続く物語の始まりです。

恩送り(ペイフォワード)は、決して大きなことから始める必要はありません。
ほんの小さな行動、ささやかな支援でも、その波紋は静かに、しかし確実に広がり、やがて誰かの人生を大きく動かします。

私たちの挑戦を支えることは、単に活動を助けるだけではありません。
あなたの想いが次の誰かの勇気となり、その人がまた別の誰かを支える──
そんな希望の連鎖を生み出す力があります。

どうか、この連鎖の輪に加わってください。
あなたの一歩は、まだ見ぬ誰かの笑顔となり、涙をぬぐい、立ち上がるきっかけになります。
その一歩こそが、未来の背中を押す力になるのです。